1er étape 2eme étape

6/09/2011

得意を伸ばすか不得意を埋めるか

得意な分野を伸ばすと云うやり方は確かに合理的にも見えますが
それだけでは上手く行かないのは当然の事です。
その先を想像してみるとこれはかなりハードな競争が待っています。
つまりそれが『得意である』ことを武器とするわけですが、
当然ながら上には上がおられる。
凡人の『得意』なんてたかが知れています。
そのうち自分の『得意』なんてトーシロに毛が生えた程度のものだと悟る。
それでもその分野に絞って他はある程度捨てて来ているから
後戻りと云うか潰しがききにくいと思ってしまう

不得意なところを埋めて行くと云う生き方も
これはこれで1つの賢い生き方なのだとは思うけれども
それで本人がハッピーかと言うとそれはどうもそうではない事も多い。

大学1年のとき、助手の先生がゼミをやろうと言ってくれたので
学生何人かを集めて何か本を読もうと云うことになったんですよ。
先生は『大雑把に代数、幾何、解析のどれがいい?』と僕らに打診して来ました。
僕らは話し合った結果、『解析』を選びました。
なぜ解析だったか。
ひとつの大きな理由は僕が解析を押したから。
なぜ僕が解析を押したかと言うと、
僕は代数方面ばかり勉強していて解析が不得意だったから。
だから是非解析をやりたいと僕は考えていたんですね。
で、他のメンバーも他に特にこれじゃなきゃ嫌だと云うものもなかったから
案外すんなりと解析にしようと云うことで意見が一致しました。
で、先生にそう言ったんですよ、『解析が良いです』と。

で、結果的に何をやったかと言うと長野の『曲面の数学』。
をいをい、幾何じゃねえかよ。

要するにアレですよ、
先生の目論見としては学生は多分幾何を選ぶだろうと。
確かに何にも知らない大学1年生ですからね。
取っ付き易いトポロジーに食いついて来るだろうと云うのは当然の予想です。
にも拘らず、何故か『解析』などとぬかしやがる。
当てが外れたんだと思いますよ、今にして思えば。
で、先生は最初っから幾何しかやる気がなかった。
だって彼は幾何の先生だし。
まあ、最終的には目論見通り?
何故か強引に幾何に変更させられて
半年モースセオリーを少しかじったわけでした。
まあそれはそれで別に悪くはなかったんですが、
何だかなと思ったのも確かでした。
選択肢がないなら最初からそう言えば良いのに。
選択肢があるかの様に見せかけて実はない。
まあ、今となってはこの手のトリックには慣れっこですが
当時の僕には相当違和感がありましたね。

こうして僕の『不得意を埋める』作戦は失敗に終わりました。

で、結局4年のセミナーで解析を取ったのでリベンジは出来たかな。
ただしその後もずっと解析畑になってしまいましたが。

そんな昔の事を、今日の試験の後思い出しました。

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